歯医者に関する驚きの科学

2026年2月
  • 唇の腫れを伴う病気と見分け方のポイント

    知識

    急に唇が腫れるという症状は、ありふれたトラブルから、時には全身の病気の一症状として現れることまで、その背景は様々です。適切な対処をするためには、自分の症状がどのような特徴を持っているかを冷静に観察し、病院へ行くべきかどうかの判断材料にすることが大切です。まず、唇の腫れと同時に、全身にじんましんが出たり、息苦しさやめまいを感じたりする場合は、アナフィラキシーの可能性があり、一刻を争う緊急事態です。すぐに救急車を呼びましょう。次に、唇の腫れが水ぶくれを伴う場合は、「口唇ヘルペス」が最も考えられます。ピリピリとした痛みや、再発を繰り返すのが特徴です。一方、唇が乾燥して皮がむけ、ひび割れて腫れている場合は、「口角炎」や「口唇炎」の可能性があります。ビタミン不足や乾燥、細菌感染などが原因です。痛みやかゆみはなく、境界がはっきりしないゴムのような腫れが突然現れ、数日で自然に消えるのを繰り返すなら、「クインケ浮腫」が疑われます。唇だけでなく、まぶたなど他の柔らかい部分も腫れることがあります。また、唇全体ではなく、一部分に限局したしこりのような腫れがあり、それがなかなか治らない場合は注意が必要です。良性の粘液嚢胞などの可能性もありますが、まれに口腔がんの一種である可能性も否定できません。2週間以上治らないしこりや潰瘍は、必ず専門医の診察を受けてください。さらに、クローン病やベーチェット病といった自己免疫疾患の一症状として、難治性の口内炎や唇の腫れが現れることもあります。これらの病気は、口の症状だけでなく、腹痛や下痢、目の症状、皮膚症状など、全身に様々な症状を伴うのが特徴です。このように、一口に「唇の腫れ」と言っても、その原因は多岐にわたります。症状をよく観察し、「いつから」「どんな風に」「他に症状は」といった情報を整理して、不安な場合は自己判断せず、皮膚科や歯科口腔外科などの医療機関を受診することが、早期発見・早期治療への最も確実な道です。